ビートメイキング 英語 / 英語リスニング必要

「50の法則」でビートを設計する ── Navie D が教えるブーンバップの教科書チャンネル

Navie D 登録者 37.2万(2026年3月時点)

カナダ・ウィニペグ出身のプロデューサー Navie D が、FL Studio でブーンバップの作り方を体系的に教える37万人登録チャンネル。サンプリング、ドラムパターン、有名ビートの解剖まで、「考えるビートメイキング」の決定版。

「ビートメイキングに才能はいらない。必要なのはシステムだ」── Navie D のチャンネルを開くと、ブーンバップの作り方が「感覚」ではなく「設計図」として提示されていることに驚きます。サンプルの切り方、ドラムパターンの組み方、ミックスの仕上げ方。すべてに理由があり、すべてに再現可能なプロセスがある。ビートメイキングを「学問」にした稀有なチャンネルです。

チャンネル概要

Navie D(本名 Nav Dhaliwal)は、カナダ・マニトバ州ウィニペグ出身、トロント在住のプロデューサー。15年以上のビートメイキング歴を持ち、2019年のインディーゲーム『My Friend Pedro』のサウンドトラック(150曲以上を制作、うち42曲が採用)で知られています。

YouTube チャンネルは2019年9月に本格始動。現在の登録者数は約37万人、総再生回数は3,200万回超、動画本数は291本。5年半で37万人に到達しており、ビートメイキング教育チャンネルとしては驚異的な成長速度です。

チャンネルの説明文はたった一言:「I’m here if you need help with your beats.」この控えめさが、逆にこのチャンネルの本質を物語っています。

こんな人におすすめ

  • ブーンバップを作りたいが何から始めればいいか分からない初心者
  • FL Studio でサンプリングベースのビートを学びたい人
  • 「感覚」ではなく「体系」でビートメイキングを理解したい人
  • DJ Premier、Madlib、Kanye West のビートがどう作られているか知りたい人
  • 有名曲のビートの裏側をプロデューサー目線で分析したい人

言語・字幕について

完全にトーク主体のチャンネルなので、英語リスニング力が必要です。ただし FL Studio の画面を見せながら説明するスタイルなので、操作手順自体は視覚的に追えます。自動生成の英語字幕も利用可能。話し方は落ち着いていてクリア、スラングは少なめなので、英語学習中の人にも比較的聞き取りやすいチャンネルです。

チャンネルの雰囲気

無駄な前置きや派手な演出は一切なし。「今日はこのテーマを扱います」と静かに始まり、FL Studio の画面を映しながら淡々と、しかし丁寧に解説が進む。動画の長さは10〜20分程度が中心で、密度が高い。

Navie D の強みは「教え方の構造化」にあります。「3 Levels of Drum Patterns」のように段階別に分けたり、「50の法則(50 Laws of Beat Design)」のようにフレームワークを提示したりと、情報を整理して届けることに徹底的にこだわっています。

コンテンツの3つの柱

1. チュートリアル系

FL Studio でのビートメイキングを基礎から教える動画群。サンプリングの始め方、ドラムパターンの組み方、ミックスの基本まで幅広くカバー。特に「FL Studio 21 Beginner Beat Making Tutorial」は123万再生を超え、チャンネルの入り口として機能しています。

2. ビート分析・プロデューサー研究系

Kendrick Lamar、Kanye West、Jay-Z、Tyler, the Creator、JPEGMAFIA といった有名アーティストのビートを分解し、「なぜこのビートが機能するのか」をプロデューサー目線で解説。「The Beat That RUINED Kendrick’s Greatest Song」(71万再生)のような、タイトルで興味を引きつつ中身は真摯な分析動画が多い。

3. ビートメイキング文化・業界系

「The BIGGEST Beat Scandals」「The Most Hated FL Studio Producer Ever」「The Decline of Hip Hop: How Producers Are The Problem」など、ビートメイキング界隈の事件やトレンドを取り上げるドキュメンタリー的な動画。エンタメ性と教育性のバランスが絶妙。

注目の動画

  • FL Studio 21 Beginner Beat Making Tutorial(2025) — 123万再生。FL Studio の基本操作からビート完成まで。初心者の最初の1本に最適
  • 3 Levels Of Drum Patterns: How To Make PRO Drum Patterns — 82万再生。初級・中級・上級のドラムパターンを段階的に解説。成長のロードマップが見える
  • The Beat That RUINED Kendrick’s Greatest Song — 71万再生。プロデューサー視点の Kendrick Lamar ビート分析。なぜ「あの選択」がされたのかを紐解く
  • How To ACTUALLY Chop Samples — 45万再生。サンプリングの核心技術をステップバイステップで
  • How To Make ACTUAL Old School, Boom Bap Beats in FL Studio — 36万再生。ブーンバップの作り方を5つのティップスに凝縮

「50の法則」と Better Beatmaker

Navie D の教育哲学が最も色濃く表れているのが、オンラインコース「Better Beatmaker」と、その核となる 「50 Laws of Beat Design」 です。ループの構築からアレンジ、ミックス・マスタリングまで、ビート制作の全工程を50のルールに体系化。「音楽の才能がなくても、システムに従えばプロレベルのビートが作れる」という思想が貫かれています。

YouTube の無料コンテンツだけでも十分学べますが、体系的に学びたい人にはこのコースが次のステップとして用意されています。

Boom Bap Box ── サンプルパック

Navie D の代表的なプロダクトが「Boom Bap Box」シリーズ。308のプレミアムサンプル(16bit / 44.1kHz WAV、ロイヤリティフリー)を収録し、ジャジーな90年代サウンドからグリッティな現代ブーンバップまでカバー。Vol.2 も発売済み。自サイト realsamplesonly.com で販売しています。

また、オーディオを MIDI に変換するプラグイン「noteGRABBER」も自社開発。アルゴリズムではなく視覚的なサンプルマッパーで音を拾うユニークなアプローチで、サンプリングワークフローの効率化を図るツールです。

チャンネルの歩き方

ブーンバップ初心者なら、まず「How To Make ACTUAL Old School, Boom Bap Beats in FL Studio」から。5つのポイントで全体像が掴めます。

FL Studio 自体が初めてなら「FL Studio 21 Beginner Beat Making Tutorial」が最適な入口。123万再生されているだけあって、導入として完璧です。

サンプリング技術を深めたいなら「How To ACTUALLY Chop Samples」→「Learn How To Sample in 13 Mins」の順で。

有名プロデューサーの技術に興味があるなら、Kendrick や Kanye のビート分析動画から入るのもアリ。「このビートはなぜ凄いのか」が言語化されていて、聴く耳が変わります。

関連チャンネル

海外

  • Verysickbeats — 同じくブーンバップチュートリアル系。Navie D が「体系」なら、Verysickbeats は「実演」寄り
  • Kenny Beats — The Cave で即興ビートメイキングを見せるプロデューサー。Navie D で基礎を学び、Kenny Beats で化学反応を楽しむ流れが最高
  • Cookin Soul — MPC でブーンバップを作る映像中心のチャンネル。Navie D の理論を Cookin Soul の実践で確認できる
  • Busy Works Beats — FL Studio 専門の大御所チュートリアルチャンネル。Navie D よりトラップ寄りのカバー範囲

日本

  • MCKNSY — 日本発のタイプビート専門プロデューサー集団。日本語でビートメイキングを学びたいならここ
  • MonkeyMuzik — ブーンバップ+ジャジー+ローファイに特化した日本のビートメイカー

まとめ

Navie D は「ビートメイキングの教科書」と呼ぶにふさわしいチャンネルです。感覚頼みではなく、再現可能なシステムとしてブーンバップの作り方を提示する。FL Studio の操作だけでなく、なぜそうするのかという「Why」を常に伝えてくれる。ビートメイキングを始めたい人にも、すでに作っているけど壁にぶつかっている人にも、このチャンネルは確実に効きます。